容疑者 室井慎次

 
見てきました。例のスピンオフ作品。あまりいい評判は聴いていなかったので、そんなに期待はしていなかったのですが・・・確かに、あんまりいい映画じゃないなぁ。ま、テレビドラマ的なのりで軽く見る分にはいいのかもしれないですし、最後までそれなりに退屈せずに見れるのですが、不満も多い映画でした。(以下、ネタばれもあり)
 
具体的にこの映画の不満点。話を広げすぎていて、中途半端になっていた点。警察権力の話や弁護士の話、室井慎次や、田中麗奈役の弁護士の過去の話などなど、取り上げている題材は多いのですが、どれも中途半端になっていて何がいいたいのかわかんない。話を地下鉄ハイジャック犯とのやりとりだけに絞った前作とは対照的で、どうも納得がいかない展開でした。
 
もう1点は、悪役のはずの八嶋さんが演じる弁護士が、いまひとつ魅力的ではない点。凄腕の弁護士っていう設定ですが、あれじゃあ、単なるいちゃもんつけるだけの馬鹿な弁護士にしか見えない。もっと論理的に攻めてほしいんですけどねぇ。あと、いくら馬鹿な依頼者としても、報酬をもらっている以上、依頼者の味方をするのはプロとして当然だと思うんですが・・・まあ、彼の場合、やり方に問題があったんですが。
 
そんな訳で、「つまらない映画ではないんだけどね・・・」と奥歯にモノが挟まった物言いになってしまう映画でした。もうちょっとがんばってほしかったな。